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世界中の貧しい人この指とまれ!『共産党宣言』を読んでみた

2015/03/03 | Book Review

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

この本のまとめ

・この本では会社の経営者と比べて労働者の立場が弱い
・経済のシステムを資本主義から共産主義へと変えなければならないことを主張
・人類の全歴史は支配する階級と圧迫される階級とのあいだ闘争の歴史

 

最近、フランスの経済学者ピケティの『21世紀の資本』が話題になっていますが、これと似た名前の本にマルクスの『資本論』があります。しかし、『資本論』は岩波文庫で全9冊もあるため、読むのが大変です。そこで、マルクスのもう一つの代表作で1冊だけ(しかも薄い)の『共産党宣言』を読むことによってマルクスの主張を理解しましょう。

「人類の全歴史は~(中略)~支配する階級と圧迫される階級とのあいだ闘争の歴史であった」というのがマルクスの歴史に対する考え方です。支配する階級とは貴族や地主、経営者などのことを、圧迫される階級とは農民や奴隷、経営者などのことを指します。

また、現在の日本や世界の経済や社会の状況と150年以上前のこの本に書かれていることに驚くほど共通点があります。例えば、経済のグローバル化や、農村の力が弱くなり都市の力が強くなることなどです。

ただ、「法律、道徳、宗教は、プロレタリア(労働者)にとっては、すべてブルジョア(経営者)的偏見であって、それらすべての背後にはブルジョア的利益がかくされている」など、言い過ぎではないかと思ってしまう部分もあります。それでも、働く人たちを安い給料でこき使っていると、モノを買う人たちの給料が安いためにモノが売れず、不景気になるという主張は、今の日本や世界の経済にも当てはまるといえるでしょう。

「万国のプロレタリア団結せよ!」というこの本の最後に出てくるフレーズは有名です。世界中の仕事のない人たちや、朝から晩まで働いても貧しさから抜け出せない人たちが、SNSなどを通して、力を合わせて「今の世の中はおかしい」と世界中の政治家や経営者に対して声を上げることは経済がグローバル化した今だからこそ必要だと思います。

マルクスの主張をすべてうのみにする必要はありませんが、マルクスの現代社会に対する警告を完全に無視するのも適切とは言えないでしょう。

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