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あなたの地元が「消滅」する!?

2014/09/24 | A to Z, Trend

chihou
2040年までに自治体の半分が「消滅」する。こんな話があるのをご存知ですか。これは、「日本創成会議」というところが出した推計です。しかし、この推計には批判も出ています。はたして、あなたの地元は「消滅」するのでしょうか。

若い女性が半減すると「消滅可能性都市」

日本創成会議によると、2040年の20~30代の女性の数が、2010年の半分以下に減る自治体を「消滅可能性都市」とみなしました。この基準に照らし合わせると、896もの市区町村が「消滅可能性都市」ということになります。日本創成会議の座長が元岩手県知事の増田寛也氏だったため、「増田レポート」とも呼ばれています。

自治体の「消滅」を避けるための方法として、増田氏は朝日新聞のインタビューで「若い世代が地方でも十分に暮らしていけるようにすること。~(中略)~そのためには、地方で働ける場をどうしたら増やせるかという議論に尽きる」と提言しました。増田氏は産経新聞のインタビューでは具体的に「流出を防ぐには、若年女性の仕事として希望の多い事務やサービス産業が地方に必要です」と指摘しました。

「あきらめムードが広がっている」が、震災後に田舎へ移住する若者も

しかし、増田レポートには批判もあります。過疎問題に取り組む明治大学教授の小田切徳美氏は、朝日新聞のインタビューで「(『消滅』と名指しされたことによって)過疎地の住民の間に、あきらめムードが急速に広がっていると実感します」と増田レポートの「副作用」に言及しました。

小田切氏は同じく朝日のインタビューで、「推計は2010年の国勢調査の数字を使っているため、仕方がない面はありますが、2011年の東日本大震災以降、顕著になった若者の『田園回帰』の動きがまったく反映されていないため、一部自治体では現状とかけ離れてしまっています」「日本でも移住した若者にインタビューすると『むらは温かい』『地域の人はかっこいい』と言う。確実に地方に対する意識は変化しています」と指摘しました。

地方の活性化が「食の安全」と「地元消滅回避」につながる

小田切氏は先ほどの朝日のインタビューで「農山村は食料や水、エネルギーを供給する源で、それらは人が住んでこそ守られます」と言っています。中国の鶏肉の問題などもあったことを考えると、「食の安全」のためにも、地方の活性化は重要です。

批判も多い増田レポートですが、「東京一極集中はよくない」というメッセージを発信し、私たちが地方のことについて考えるきっかけになったのは確かです。(今野優之)

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