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私たちも逮捕される!?「共謀罪」とは

2014/04/06 | A to Z

共犯
皆さんは、「共謀罪」をご存じですか。共謀罪とは、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律一定の重大な犯罪の共謀を構成要件とする犯罪です。この共謀罪を非常に簡単に言うと、実行しなくても団体が「犯罪」の相談をしただけで罪に問うというものです。

会社の税金を軽くする方法を相談すれば有罪!?

「それって、犯罪を計画する人を捕まえる法律でしょ?私たちには関係なくない?」そう思う人も多いと思います。でも、ここで言う「団体」は、犯罪組織に限られていません。そのため、私たちが、会社やサークルなどの友人と話したことも、「重大な犯罪」とされるおそれがあります。共謀罪の対象となる犯罪は600以上もあります。

たとえば次のような身近な例もありえます。

・会社の税金を軽くする方法はないかと税理士に相談
⇒「脱税」の共謀罪の疑い
・新歓期に新入生にサークルでより長く会場にいてもらえるようにサークル内で話し合い
⇒「逮捕・監禁」の共謀罪の疑い
・ソーシャルゲームのユーザグループの活動において私的使用目的の改変のための情報交換を行う
⇒権利侵害の証拠なしに共謀罪の疑い

「いくらなんでもそんなことで捕まるわけないでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、このような例が「共謀罪には当たらない」と読み取れる文面は、法案のどこにもありません。将来、共謀罪を利用して嫌いな人を捕まえようとする政治家だって出てくるかもしれません。

「共謀罪」の背景はテロ対策

そもそもどうしてこのようなものが出てきたのでしょうか。国連は、00年に国際テロの不安が広がっていることを背景に「国際組織犯罪防止条約」(以下、同条約)を採択し、参加国に共謀罪の創設を求めました。

法務省によると、共謀罪の新設によって、同条約に加入することが可能となり、一層強化された国際協力の下で日本を国際組織犯罪から守ることができるようになるそうです。しかし、日本弁護士連合会によると、政府や与党が提案している共謀罪を新設しなくても、同条約に加入することが可能であり、共謀罪の新設はすべきではないとのことです。

監視社会になりかねないと危惧する声も

共謀罪は、相談するだけなので、外から見えず、普通に捜査してもなかなか見つかりません。どうやってこれを取り締まるのでしょうか。一つは密告の奨励です。法案には、自首を促す規定があり、密告の奨励につながりかねないといわれています。

もう一つは通信傍受の拡大です。通信傍受法は、薬物、組織的殺人などの4分野のみ、捜査機関が裁判官の令状を取って電話やメールなどの傍受を認めています。もっと捜査をしやすくするために傍受対象の拡大を警察庁などが求めています。これらによって監視社会になりかねないと危惧する声もあります。

特定秘密保護法は十分議論が深まりませんでした。この時の二の舞にならないように、皆さんも今後の政府の動きに注目しましょう。    (今野優之)

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